介護施設で土地活用するデメリット

目次

こちらの記事では、介護施設で土地活用を行う際のデメリットや注意点などを解説しています。また、介護施設に向いている土地の特徴などをまとめました。

介護施設で土地活用する主なデメリット

建設費などの初期費用が高くなりやすい

介護施設の建設を行う場合には、高齢者が施設内で安全に過ごせるように配慮した設計が不可欠となります。たとえば、車いすがすれ違える幅のある広い廊下や大型のエレベーターの設置、入浴介助で使用する特殊浴槽といったバリアフリー設備や、スプリンクラーなどの防災設備を備えることが求められます。

さらにそれぞれの施設の種類ごとに定められている、居室や共用設備の面積基準を満たす必要があるため、一般的な賃貸住宅などを建築するケースと比較すると、建築費が高額になりやすいことから初期投資の負担が大きくなる点はデメリットといえる部分です。

介護事業者の撤退により収入が減る可能性がある

介護施設で土地活用をする場合、一般的には介護事業者に建築した建物を一棟貸しするという方法になります。そのため、もし介護事業者の経営悪化や方針の転換によって撤退されてしまうと、賃料収入が完全に途絶えることになります。

一般的な賃貸住宅であれば、退去により空室が発生したとしても次の借り手が見つかるまでは他の部屋からの家賃収入でカバーができますが、一棟貸しの場合収入がゼロになる期間が発生してしまいます。また、介護施設は特殊な設備を備えた建物であることから、次の運営事業者(=借り手)がすぐに見つかるとは限らない点も注意が必要です。

介護施設以外の用途へ転用しにくい場合がある

前述の通り、介護施設として使用するために建てられた建物の場合、間取りや設備が高齢者向けに特化しています。この点から、介護事業者が撤退して次の借り手が見つからない場合、一般の賃貸マンションや商業店舗、オフィスなどへの転用が非常に難しいといえます。無理に転用しようとすると、間取りを変更する、水回りの大規模な改修工事を行うといった形になり、多額の追加費用が発生することになります。

介護報酬や制度変更の影響を受ける場合がある

介護事業者の収益の多くは、国の制度に基づいた介護報酬によって支えられている、という仕組みになっています。この介護報酬は数年ごとに改定が行われていますが、その中では報酬額が引き下げられたり人員配置基準などの制度が厳格化されたりした場合、介護事業者の経営を圧迫する可能性も考えられます。

土地のオーナーが直接介護報酬を受け取るわけではないものの、介護事業者の経営が悪化した場合には賃料の減額交渉が行われたり、最悪の場合事業の撤退につながったりするリスクもあるなど、間接的に影響を受けることになります。

希望する地域・施設で事業を始められない場合がある

介護施設を建築するのに十分な広さの土地があったとしても、希望する施設を自由に建てられるとは限らない点にも注意が必要です。たとえば特別養護老人ホームやグループホームといった施設の種類によっては、それぞれの自治体が定めている「介護保険事業計画」に基づいて、地域ごとの施設整備数に上限(総量規制)が設けられているケースもあります。すでに枠が埋まっている場合や、自治体による公募に選定されなかった場合には、指定(許可)が下りないことから希望する施設での土地活用を断念しなければならないケースもあります。

介護施設の土地活用で失敗しないためのポイント

地域の介護需要と自治体の整備計画を確認する

土地活用で失敗しないためのポイントのひとつが、事前に綿密な調査を行うという点です。単にその地域の高齢者人口が多いというだけで判断せずに、競合となる既存の介護施設がどれくらいあるのかという点や、入所型・通所型どちらのニーズが高いのかなど、施設の種類ごとの需要をしっかりと見極めることが重要です。

同時に、建設を検討している施設が自治体の介護保険事業計画にて整備対象となっているのか、総量規制の枠に空きがあるのか、といった点もあらかじめ確認しておきましょう。

介護事業者の実績・経営状況を確認する

長期にわたり安定した賃料収入を得るには、信頼できる介護事業者を選ぶことが非常に重要になってきます。事業者から提示される賃料条件のみで決定するのではなく、その事業者の過去の運営実績や既存施設の稼働率・経営状況、スタッフの離職率など、さまざまな面から確認してください。事業の継続が見込める、安定した経営基盤を持った事業者を見極めることがポイントといえます。

撤退リスクまで含めて長期的な収支を考える

事業計画を立てる場合には、楽観的な予測だけではなくリスクを織り込んだ上でのシミュレーションが必要となります。建築費や金融機関への借り入れに対する返済に加えて、建物の修繕費などの支出について正確に把握した上で計画を作成します。

そして、万が一介護事業者が撤退してしまった場合に備えておくことも大切です。数ヶ月から半年程度新たな介護事業者が見つからないといった空室期間や、次の事業者を再度募集する場合の費用、場合によっては賃料が下がる可能性についても想定し、それでも破綻しない中長期的な収支計画を立てることが必要です。

将来の転用も考えて建物を計画する

介護施設に特化して建築された建物は、他の用途への転用が難しいのは前述の通りですが、設計を工夫することでリスクの軽減につながる場合もあります。具体的な例としては、間仕切りを変更しやすい構造にする、水回りの配管を将来改修しやすいようにあらかじめ設計しておくといった方法が考えられます。

将来必ずしも他の用途に変更できるわけではありませんが、計画の初期段階から「もしもの時の選択肢」について設計士や施工会社に相談し、柔軟性のある建築計画について検討することが大切です。

介護施設の土地活用に詳しい会社へ相談する

介護施設の土地活用においては、その地域の介護需要の分析や、複雑な建築基準をクリアすること、自治体との折衝、優良な事業者選びといったように、さまざまな面で専門的な知識が求められます。これらを土地のオーナー自身がひとつひとつ判断していくのは難しいため、介護施設の土地活用に詳しい会社に相談することが推奨されます。このような会社であれば、これまでの実績を活かして、リスク対策に至るまでトータルでサポートを受けられます。

介護施設による土地活用が向いている土地・向いていない土地

介護施設による土地活用を検討しやすい土地

介護施設による土地活用を検討しやすい土地の条件としては、まず介護施設を建設するための十分な広さを確保できるという点が挙げられます。利用者の居室や共有スペースのほか、送迎車の転回スペースやスタッフ用の駐車場を確保する必要があるため、一定以上の敷地面積が必要となります。そして、周辺に競合となる施設が少なく、介護需要が見込める地域であることも重要です。

そして、アクセス面も重要となります。介護施設の性質上、駅から近いという点は必須ではありませんが、送迎車や緊急車両がスムーズに通行できるだけの幅を持つ道路に面していることや、駐車スペースが十分にある・バス停から近いなどスタッフが通勤しやすい環境である点が求められます。

さらに用途地域などの法律制限をクリアし、希望する規模の施設を建設可能である土地であれば、介護施設としての活用をスムーズに検討できます。

ほかの土地活用も比較したほうがよい土地

介護施設以外の活用方法についても比較しながら検討した方が良い土地もあります。たとえば、地域の高齢化が進んでいたとしても、すでに周辺に介護施設が乱立していることから、新規の需要が確認できない土地である場合です。

そのほかにも、敷地面積が狭い、接道義務を満たしていない、行政の許可が下りる見込みが極めて薄いといったように、施設を建設する上で物理的・法律的な条件を満たしにくい土地も、ほかの土地活用を検討する必要が出てきます。

また、ターミナル駅の目の前や商業地域の中心にある土地など、マンションや商業ビルといったような介護施設以外の用途で高い需要と収益が期待できる土地である場合には、あえて高額な建築費をかけて介護施設を建築するメリットが少ないこともあります。

「駅から遠いから介護施設」「広い土地があるから介護施設」と単純に決めるのではなく、地域の需要や法的な建築条件、他の活用方法との収益の違いなどについて、総合的に判断することが求められます。

愛知県で介護施設による土地活用をする前に確認したいこと

自治体の介護施設等の整備方針を確認する

愛知県内で介護施設による土地活用を検討する場合には、まず自治体における介護設備などの整備方針を確認することが必要になります。特別養護老人ホームやグループホームなど、施設の種類によっては県やそれぞれの市町村が策定している介護保険事業計画に基づき整備できる枠が定められています。すべての施設に整備枠があるわけではありませんが、枠が設けられている施設の場合には指定された公募期間に申し込み、選定される必要があります。

以上の点から、自治体の計画や募集状況について、窓口やホームページなどであらかじめ確認しておくことが重要です。

用途地域や市街化調整区域など土地の条件を確認する

自身が所有している土地が、法的に介護施設を建てられる条件を満たしているかという点の確認も不可欠です。都市計画法に基づく用途地域の種類によっては、希望する施設の建築が制限される場合もあるためです。特に市街化調整区域においては、原則として建物の建築が制限されていますが、特定条件や行政の開発許可を得ることによって社会福祉施設が建築できるケースもありますので、事前に確認しておきましょう。 また、前面道路や接道状況により建設の可否や規模が変わってきます。このような複雑な条件や法規制、地域の需要調査は、介護施設の建設を手がけている専門会社に相談することが推奨されます。

介護施設による土地活用はデメリットを理解して検討しよう

介護施設による土地活用は、地域貢献や長期的な賃料収入が期待できる一方、初期費用の高さ、事業者の撤退リスク、建物の転用の難しさに注意が必要です。地域の需要を調査し、リスクを見込んだ収支計画を立てた上で、土地の条件に合う活用方法を検討しましょう。

計画を具体化する際は、福祉施設の建設実績やサポート内容を比較して相談先を選ぶことも大切です。当メディアで紹介している愛知県の福祉施設建設会社を、相談先選びの参考にしてください。

Three Selections
愛知の介護事業者向け
福祉施設建設会社3選
住宅型有料老人ホーム
(ナーシングホーム)
の建設なら
タチ基ホーム
タチ基ホーム公式HPキャプチャ
引用元:タチ基ホーム公式HP(https://tachiki-home-tci.com/works/)
建設の特徴

名古屋市を中心に愛知・岐阜で年間約5棟の医療・福祉施設の実績あり(2026年1月調査時点)※1。木造建築に特化して35年。仕入れ値や人件費を抑え、鉄骨造などと比べて坪単価で約30万円ほど削減できる。

事業サポート

グループ会社が訪問看護ステーションや有料老人ホームを運営。 介護関連の資格者であるスタッフが、直近の医療・福祉制度を踏まえ、開設前のサポートなど幅広く対応。

建設事例
タチ基ホームの建設事例写真
引用元:タチ基ホーム公式HP(https://tachiki-home-tci.com/works/)
種別 住宅型有料老人ホーム
(ナーシングホーム)
規模 26室
所在地 愛知県名古屋市守山区
障がい者向け
グループホーム
の建設なら
グッドホーム
グッドホーム公式HPキャプチャ
引用元:グッドホーム公式HP(https://good-home-fukushi.com/works)
建設の特徴

調整区域に福祉施設を建てるためのノウハウを持ち、土地コストを削減しつつ、幅広い建設地選定が可能。競合他社と土地を取り合う必要がなくなり、競争力強化につながる。

事業サポート

障がい者向けグループホームを自社運営し、現場での課題に精通。入居者募集・スタッフ採用・人員の配置まで実践的にサポート。

建設事例
グッドホームの建設事例写真
引用元:グッドホーム公式HP(https://good-home-fukushi.com/works)
種別 障がい者GH
規模 記載なし
所在地 記載なし
サービス付き
高齢者向け住宅
の建設なら
ネイブレイン
ネイブレイン公式HPキャプチャ
引用元:ネイブレイン公式HP(https://nabrain-fukushi.com/construction/service/entry-30.html)
建設の特徴

愛知・岐阜エリアで年間10棟以上のサ高住を手掛ける実績(2021年の実績)※2から、建物を規格化。
入居者が厚生年金の範囲内で無理なく払える家賃を起点に建設費を逆算し、事業としての安定性を優先した経営プランを提案します。

事業サポート

賃料保障のついた賃貸管理サービスを提供。日本管理センターと損保会社との提携で、保証賃料に保険がついており、収益性を担保※3。

建設事例
ネイブレインの建設事例写真
引用元:ネイブレイン公式HP(https://nabrain-fukushi.com/construction/service/entry-20.html)
種別 サ高住
規模 記載なし
所在地 愛知県豊橋市

※1参照元:タチ基ホーム公式HP(https://tachiki-home-tci.com/)
※2参照元:ネイブレイン公式HP(https://www.apart-kk.jp/s-grouphome/operator)
※3参照元:ネイブレイン公式HP|保証を受ける条件の詳細は、直接お問い合わせください。(https://nabrain-fukushi.com/lineup/service-home/)